タイ2020バンコクノート#1 COVID-19(新型コロナ感染症)

2020年3月30日(月)

レポート作成:福田 淳(ARK)

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)バンコクでの現状について

タイ保健省は3月30日(月)時点、タイにおけるCOVID-19の感染状況について以下のとおり発表している。

(3月26日以降数日間は新規症例数は100名超えの状況で日本よりも多い)

新規症例数  :136名
累計症例数  :1524名
新規死亡者数 :2名
累計死亡者数 :9名
累計治癒数  :127名

1) 焦るタイ経済と社会
全世界で普段の生活、経済活動など社会活動を寸断しているCOVID-19(新型コロナウイルス)だが、1997年2月からタイでの活動をしている私にとって、自動車メーカーが長期間にわたって工場の操業を停止するというのは驚きである。
ホンダのタイ現地法人であるホンダオートモービル(タイランド)は3月27日から4月30日(予定)の期間をタイ国内2工場(アユタヤ県、プラチンブリ県)の工場の操業を27 日から停止した。
他の自動車メーカーも数日間の操業停止を発表している。今後、様々の経済的な企業のニュースがでてもおかしくない「非常事態」である。

これまで1997年のアジア通貨危機、2006年の政治的クーデター、2008 年米国からのリーマンショック、2010年の反政府デモ弾圧、2011年の大洪水、2014年の政治的クーデターと経験をしており、これまでは終焉がある程度予測できたが、今回の2020年COVID-19(新型コロナ感染症)ショックは目に見えないウイルスという“敵”との闘いでもあり、更には全世界を巻き込んでの事態なので、大変困った事態であるというのが今の心情である。

2) バンコクでの緊張感

タイ政府は3月26日から非常事態宣言を発表。
期間は3月26日から4月30日まで予定で、タイ政府は基本的にテレワークを推奨するとして、経済活動としては各企業単位で判断をゆだねられているが、各社勤務時間を短縮しての対応を取っている。
その他、一部移動の制限のほか、全国の学校とバンコク首都圏の食品を調達するスーパーマッケート、コンビニ、テイクアウトのみのレストラン、薬局、銀行を除いて百貨店、娯楽施設を閉鎖した。
殆どの航空会社はフライトを欠航するなどと、外国からのすべての渡航者にCOVID-19の陰性証明書の提示を求めることで、大幅に入国を制限する措置も導入した。非常事態宣言により、さらに厳しい措置を講じられるようになる。

スマホに上記のようなCOVID-19感染状況WEB版アプリが登場した。
参考: https://covidtracker.5lab.co/ で閲覧可能。
(以外にリアルなアプリ)

 

COVID-19は外国人が持ってきた感染症ウイルスとされ、当初は日本人も避けられて何か疑念を持たれて接していた感じがした。
あらゆる建物にはアルコール消毒薬は設置され、建物玄関にはもちろんエレベーターの中にも設置されている。

全てでは無いがエレベーターの中で一定の間隔を持って乗ることも奨励している。

(食品用スーパーマーケット入口で検温チェック)

食品スーパーマーケットのレジの前にはヒトからヒトへの感染を避けるため一定の距離を求める程の徹底ぶりである。

バンコクの日本人居住地域の日本人専用スーパーマーケットでは土日のレジ待ちで40分という状況ということがあるほどリスクは高く混雑時は避けることをお勧めしたい。

会計レジのスタッフも完全防御態勢で、夜は20時には閉店となる。
日本とは異なりバンコクは品薄となるような状況はない。

 

今出来ることは行動規制と自粛だが1日も早いCOVID-19 の収束を祈り、今回のウイルスのパンデミックにより数か月で世界的な経済危機をもたらすということは、これからの各地域のビジネス拠点の役割や海外投資の計画の見直しなど振り返りが必要と痛感している。

(続く)

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